「楽しむ技術」が学びのパフォーマンスに大きく影響する

勉強なんだから楽しいことばかりじゃない。やるべきことは歯を食いしばってでもやれ ━━━

教育界でよく聞くセリフなのですが、私はこれは指導者の努力不足を誤魔化している様にしか聞こえないのです。

社会に出たら、有無を言わさずやらなくてはいけないことや覚えなくてはいけないことがある。
その時に、単に歯を食いしばるのではなく、自分で自分のモチベーションを高め、面白がることができるのか。
つまり「楽しむ技術」を持っているかどうかが学びのパフォーマンスに大きく影響するのです。

この「楽しむ技術」を持っていなかったり、そもそもそのような視点で考えたことがなく、
「勉強とはやるべき義務なのだ」と考えるような指導者になると、「やらないとやばい」という恐怖による動機づけに走ったり、「あいつらはやるべきことをやらないからダメだ」と責任を放棄したりするのです。

「最近は強い言葉で指導したり、体罰したりしたらダメなんだ」
という嘆きの指導者の声が聞こえますが、意識を変えるだけではダメなのです。
手法の変換ではなく、手法を高めないといけません。
「強い言葉で指導したり、点数や合否で脅したり、体罰したり」でやらせる方が、楽しませて動機づけするよりも簡単です。楽しむのにも、楽しませるのにも技術が必要です。教育界はこの点について甘えてきたのが現実です。

大人になっても役立つ「学びを楽しむ技術」を子どもの教育に関わる我々は、今必死になって探求し続けなくてはいけないのです。

例えば、ミスやトラブルを楽しんだり、ゴールまでの道筋を考えたり、どうやったら楽にできるか考えたり。
こども達に「学びを楽しむ技術」を伝えながら我々も日々、仕事や新しいことに全力で楽しみながら学ぶことが重要です。